しんじゅくすえひろてい
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寄席だより三月号
桂翔丸 春風亭吉好 柳亭明楽が真打に昇進 5月上席夜に披露興行
柳亭明楽
春風亭吉好
桂翔丸

 落語芸術協会の桂翔丸(かつら・しょうまる)、春風亭吉好(しゅんぷうてい・よしこう) 、柳亭明楽(りゅうてい・めいらく)が本年5月真打に昇進する
 3名の真打昇進披露興行は5月上席(かみせき 1日~10日)夜の部の当末広亭からはじまり、浅草演芸ホール、池袋演芸場、 国立演芸場とつづく。新真打それぞれのプロフィールを紹介します。

〔桂翔丸〕
 09年4月幸丸(ゆきまる)に入門して翔丸。13年5月二ツ目、23年5月真打昇進。立正大学卒、出身地の福島県須賀川市 は師匠幸丸と同じ。兄弟子に今年が噺家20周年の夏丸がいる。

〔春風亭吉好〕
 09年6月現・5代目柳好に入門。同年8月吉好で前座スタート。13年8月二ツ目。23年5月真打昇進。千葉大学卒、 千葉県流山出身。「野ざらし」で売れた柳好は3代目。 流山市生れ。兄弟子に柳城。

〔柳亭明楽〕
 09年7月柳亭楽輔に入門、8月明楽、13年8月二ツ目。23年5月真打。東京都中野区生れ。 楽輔一門は小痴楽を筆頭に、明楽、二ツ目の信楽(しがらき)、前座の楽ぼう。
今月 5代目猫八誕生 当席は4月上席夜に襲名披露興行
5代目猫八
 動物ものまねで人気をよんでいる落語協会色物の小猫が5代目猫八を襲名。襲名興行は噺家と同じ形式をふみ、色物では 小円歌改め2代目立花家橘之助(17年11月)以来の襲名披露となる。
 5代目猫八は77年に東京は目黒区に先代・4代目猫八の長男として生れた。立教大学大学院在院中に父に師事、11年 3月に2代目小猫、12年11月落語協会に入会。若手芸人に授与の国立演芸場花形演芸会大賞、芸術選奨文部科学大臣新人 賞ほか、数々の賞を受賞している。猫八の名跡は8年ぶり復活。
林家はな平に芸術祭賞優秀賞
林家 はな平
 令和4年度(第77回)文化庁芸術祭賞で落語協会真打の林家はな平が優秀賞を受賞した。はな平は昨年春に真打昇進。 真打初年の栄誉となった。
本年3月で末広亭は創立77周年です
 当席は1946(昭和21年)3月に創立。おかげさまでこの3月で77周年、喜寿の年をむかえました。 ここ数年、お客さま方々にはご迷惑をかけ、また、ご協力を頂きました事深く深く御礼申し上げます。今後ともおひきたて、どうぞ よろしくお願いいたします。
  •  50日間興行の5代目猫八の襲名披露。その初日に当る3月21日は先代・4代目猫八の命日。先代は2016年 66歳で亡くなった。その年2月に先代猫八は病を押してテレビ朝日「徹子の部屋」に父子で出演していた。
  •  第39回浅草芸能大賞で、漫才のナイツ(塙宣之、土屋伸之)が大賞、桂宮治が新人賞を受賞。ナイツは新人賞 、奨励賞、大賞と浅草芸能大賞の3賞を総なめ、表彰式は、今月2日浅草公会堂で。
  •  落語協会は9月に4名が真打に昇進。◇林家まめ平(師匠は正蔵、以下同)、◇柳家かゑる(小さん)、◇柳家さん光 (権太楼)、◇林家木りん(木久扇)。当席での披露興行は10月上席夜の部。
  •  めでたく芸術祭賞優秀賞のはな平は正蔵の3番目の弟子。秋にはまめ平が真打となるので正蔵一門は、たけ平、たこ蔵 をふくめ真打は4名。二ツ目はなな子、つる子、たま平、前座にぽん平。たま平とぽん平は正蔵の長男と次男。
  •  落語協会副会長の正蔵から同協会の納会で、落語協会は来年の2024年が創立百周年に当り、2月には記念行事の 予定も発表された。
  •  落語芸術協会会友の三遊亭左遊が22年11月69歳で没。遊三門下で69年前座遊ぼう、73年9月二ツ目で松遊三、 84年4月2代目左遊をつぎ真打。飄飄(ひょうひょう)とした芸で将来を嘱望されていた。写真は当席 高座で松遊三時代の左遊。
  • 「東京ボーイズ頑張ってるな、お客さんも声援をおくっている感じだ」
  • 「楽屋でも後輩から慕われているみたい」
  • 「2人の人柄だな」
  • 「リーダーだったアコーディオンの旭五郎が63歳で亡くなったのが07年のこと」
  • 「コンビになって16年、いまの帽子姿の高座は旭五郎も考えていたんだよ」
  • 「天国でよろこんでいるだろうな、旭五郎もだれもが納得の好人物だった」
  • 「だから先輩芸人からも可愛がられた、まず、挙げれば毒蝮三太夫と家元談志だろうな」
  • 「蝮プロに所属していたネ」
  • 「談志家元はボーイズの元祖<あきれたぼういず>に熟知していて、ボーイズ芸に夢をもっていた」
  • 「川田義雄、益田喜頓、坊屋三郎らのメンバーだな」
  • 「だから家元は東京ボーイズにも大いに期待していた」
  • 「永六輔も応援していたネ」
  • 「独唱、合唱、輪唱のネタ、あれは永先生のアイディアだと思うよ」
  • 「得意の謎かけ小唄、あの元唄は昭和のムード歌謡曲<おんな占い>だって」
  • 「あの発案者は桂文生だっていうよ」
  • 「文生師匠が芸術協会にいた頃のことだな、東京ボーイズ頑張れ、サイドの声援!」